夏は無理
最高気温が30度を超える日が何週間も続いている。
毎朝出勤しただけで帰りたくなる。
深夜まで働くことも多く、汗だくで、服が張り付き、体臭が気になる。
帰宅するとクーラーをつけ、サーキュレーターを回し、しばらく放心する。
べたべたで早くお風呂に入りたいけど、今からだを温めたら倒れるかも…という危機感で少し休んでからお風呂に入り生き返る。
そんな平日を過ごしているせいで、休日に何にもできなくなってきた。
平日の夜にもうちょっとがんばって食料品などを購入しに行くほうがましなので、休日に買い出しに出たりすることを無くした。
休日に化粧して身支度して日焼け止めを塗って暑い日差しの中外出して汗だくになって全て洗うのがばかばかしい…。
休日に外出しないといけない用が無くなると、特にやることがなくなる。
本屋に行こうかなーと思い、道中を考えて止め、
お風呂屋さん行こうかなーと思い、道中を考えて止め…。
結局一日ごろごろして過ごす。
8月も後半に差し掛かり、もう一歩進んで起きなくなってきた。
ベッドに居る時間が格段に伸びている。
全然起きられなくなってきて焦っていたけれど、どうやら暑さに疲れているみたいだった。
〝疲れ〟は全て脳の疲れらしくて、スポーツしたとかの肉体的な疲れも、頭を使う仕事の疲れも、気温に対応することもまとめて〝疲れ〟になるんだそう。
普段の生活の疲れプラス暑さで限界みたいだ。
寒さには強いけど暑さには他人より弱いことを自覚しているので、そういうことかと納得。
分かってからは、じゃあ仕方ないと無理せず眠ることにしている。
平日に詰め込んで働いているんだから休日そうなるのも当然だろう。
休日を有意義に過ごさなきゃ!などと不要なストレスを感じていたので、今までの夏はボロボロになっていた。
無理やり起きて人と会って疲れ果てたり、
寝すぎたと罪悪感を覚えたり。
大人になったようで、自分さえ良ければそれでいいと思えることが増え、
夏なのにどこにも行ってないの?とか言うような他人の意見を心の中で「知らんわ」と流して笑っていられるようになり、
家で気ままに過ごすことを幸せと感じられるようになった。
やっと休めるようになってきた。